第57回日本臨床分子形態学会総会・学術集会

会長挨拶

第57回日本臨床分子形態学会総会・学術集会 会長
原田 大
(産業医科大学医学部 第3内科学 教授)

 この度、第57回日本臨床分子形態学会総会・学術集会の会長を拝命致しました。
 2025年11月14日(金)、15日(土)に北九州国際会議場にて副会長の久留米大学内科学講座・消化器内科部門教授の川口巧先生とともに開催させて頂きます。
 旧日本臨床電子顕微鏡学会であり、伝統ある本学術集会を担当させて頂くこととなり大変光栄に存じます。今回はテーマを“疾患の病態の解明と治療法の開発”、副題を“Explore the pathogenesis and therapy for diseases:皆でやろうぜ”とさせて頂きました。本学会は、基礎と臨床の様々な分野の研究者が集まるユニークな学会であり、様々なアドバイスをお互いにしあうことが出来るような会にしたいと考えています。
 第13回の日本臨床電子顕微鏡学会を恩師の谷川久一先生が、第40回の日本臨床分子形態学会を師匠の向坂彰太郎先生が、第45回を先輩の上野隆登先生が、第51回を先輩の鳥村拓司先生が主催されました。私の初めての全国規模の医学学会での発表は滋賀で開催された第22回の本学会です。また第23回には電顕写真コンテストで優勝し、第32回には奨励賞を頂き、第54回には論文賞を頂いた大変縁のある学会です。これまで多くのことを学ばせて頂いた本学会のさらなる発展につながる会になるよう努めてまいりますので、どうかお力添えを頂ければ幸に存じます。
 今回は、特別講演を順天堂大学第二生理学教室の小松雅明先生(オートファジー、特に選択的オートファジー)と久留米大学医学部免疫学講座の溝口充志先生(腸管免疫)にお願いしています。主題としては癌免疫、癌微小環境、産婦人科領域、皮膚科領域、消化器領域等の内容を企画しました。また臨床に直結した研究や顕微鏡技術に関する内容も多く発表して頂きたいと考えています。
 北九州市での本学会の開催は日本臨床電子顕微鏡学会時代の第32回に産業医科大学医学部第二解剖学教室の藤本淳先生が同じ北九州国際会議場で主催されて以来24年ぶりになります。私は、その時も発表させて頂きました。この会場は小倉駅から徒歩ですぐのアクセスの良い場所にあります。すぐ横に日本で行われたラグビーワールドカップの時にウェールズが合宿に利用した競技場もあります。北九州市は玄界灘、響灘、周防灘と関門海峡に面し、おいしい食べ物が沢山ありますので是非ご賞味下さい。多くの方々に北九州を訪れて頂き、学問と食べ物ならびに北九州の景色を楽しんで頂けると光栄に存じます。